●大腸がん検診「便潜血」

便潜血検査とは、見逃してしまうくらいの微量の出血を検出するものです。
便潜血検査は、大腸がんの有無を調べるために行います。定期的に検査を受けることで大腸がん死亡率減少効果が認められています。
そのほかに
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)による出血
- 大腸ポリープによる出血
- 痔による出血
などでも陽性化します。
メリット
- 感度(陽性率):大腸がん患者を84%の確率で陽性と判定。
- 特異度(陰性率):健康な人(大腸がんではない人)を92%の確率で陰性と判定。
- 死亡率削減効果:毎年受診することで死亡率を1~3割以上減少させる効果。
- 安価、食事制限や薬剤制限が必要ない簡便な方法で、自宅でも採取可能
デメリット
前がん病変(10mm以上の腫瘍性ポリープや病理学的にハイリスクな病変など)に対する感度(陽性になる確率)は30%程度です。
こういった病変は経時的に増大・がん化するため、知らないうちに進行し、見つかったときにはすでに手遅れとなるケースもあります。
たとえ便潜血検査陰性でも、大腸内視鏡も行うことでがん発生率を減らせます。
(大腸がん検診ガイドライン2024年 中間期がん発生率より)
- 親族に大腸がん患者がいる場合
遺伝的要因により発症リスクが高まるため。 - 喫煙者
喫煙は大腸がん発症リスクを増加させる要因として知られています。 - 肥満者
肥満もまた、大腸がんリスクを高める生活習慣因子として挙げられます。
これらの条件に該当する方は、検診とは別に内視鏡検査を受けることが推奨されます。
日本のがん死亡率において、大腸がんは女性で1位、男性で3位となっています。 大腸がんは早期発見・早期治療が可能ながんでありながら、本国内における大腸がん検診の受診率は45%程度と依然として低い水準にとどまっています。
このことは、がんによる死亡率削減を目指す上で大きな障壁となっています。
大腸がんは早期発見が重要です。便潜血検査で可能性をいち早く見つけ対処することが大切です。

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