●短期滞在手術等基本料1の施設基準取得について

当クリニックでは、2023年より、大腸ポリープ切除術をより安全に行えるよう、短期滞在手術等基本料1の施設基準を取得いたしました。

この基準は、大腸ポリープ切除術などの日帰り手術において、適切な人員配置・施設や医療設備の充実度・緊急時の対応などに、一定以上の質を確保することが求められているものです。当院は上記の基準を満たしている為、行政より認定をいただきました。

この認定を取得した上で、当クリニックでは、日帰りでの短期滞在手術を行っております。
内視鏡による治療法で、内視鏡を使って粘膜をポリープごと切除する方法です。

特に当院ではコールドポリペクトミーという切除法を用いて初回から積極的にポリープを切除しています。
コールドポリペクトミーの適応は、大きさ10mm未満の大腸ポリープです。

大腸ポリープのうち、腺腫性ポリープというタイプの良性腫瘍はがん化のリスクがあり、段階的に増大、悪性化し、がんになるといわれています。
以前までは、5mm未満の小ポリープは切除せずに経過観察すべきとの考えもありましたが、問題の先送りであるともいわれておりました。

そうした背景から日本のガイドライン上でも「発見した全ての腺腫性ポリープを切除する」という考え方が”弱く”推奨されていますが、欧米ではこの考え方はむしろ一般的で、発見された全ての腺腫性ポリープが切除された後の大腸をクリーン・コロンと呼びます。

当院では足利や太田、両毛地区での大腸がん死亡率を減らすことをモットーに日々診療に取り組んでおり、その中でクリーン・コロンを目指すことが重要と考えております。

また初回から積極的にポリープを切除することで、患者様の検査回数を減らし、負担の軽減に繋げられると考えております。
一方、内視鏡治療には出血などのリスクがあるため、慎重な操作が求められます。
切除困難な病変については足利赤十字病院や連携病院へ即日紹介も行っております。

日帰り手術を施行実施した際には基本料金の加算が適用となります。
(内視鏡検査のみの場合は、加算はございません。)
より快適で、安全な検査、治療が行えますよう、ご理解の程、よろしくお願い致します。

足利赤十字病院 消化器内科
漆原史彦


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